オンラインスーパーマーケットdelibali 高阪知之『コロナでビジネスが窮地に。その時に生まれたのがdelibali』インタビュー①
「バリ島に住む人インタビュー」ではバリ在住の様々なバックグラウンドを持つ人たちに、バリでの暮らし方・あり方についてインタビューしていきます。
今回はバリ島ウブドに2020年7月にオープンしたオンラインスーパー「delibali(デリバリ)」の高阪知之さん(39歳)のインタビュー記事です。
(インタビュアー・記事:ジュエリーデザイナー金子真也)
※食品配達アプリdelibaliでは自社の冷凍食品、野菜等の生鮮食品のほか、バリ島にある様々なレストランやカフェの冷凍食品等を販売されています。
第5回 「バリ島に住む人インタビュー」:delibali(デリバリ)高阪知之
マヤ:こんにちは。今日はデリバリの高阪さんに来ていただいてます。
デリバリ高阪さん(以下高阪):こんにちは。
マヤ:デリバリさんは食品のデリバリーの会社??でいいのかな。
高阪:そうですね、今は食品の配達をメインにしてますが食品の卸業もしています。
マヤ:えっと、高坂さんは私から見てコロナの時期に急に新しい事業を始めた珍しい人の一人と思ってるんだけど。
高阪:元々は食品卸の会社だったんです。
レストランとか、ホテルとか、スーパーマーケットさんに食品を卸すのがずっとメインの仕事で。コロナで観光客もいなくなってしまってホテル閉まってレストランさんもなかなかうまくいかなくなって。
その時に従業員も抱えていて、じゃあ今後どうやって行こうって。1ヶ月で急に売り上げが10%-15%くらいまで落ちたんですね。ほぼなくなってしまってこのままじゃダメだなぁ、って単純になるじゃないですか。
個人の方に喜んでもらえるサービスなり商品を考えないと生きていけないなってなって、じゃあどうやって個人の方に販売しようかってなった時に可能性の大きくなるようなものにしようってアプリにしたんです。個人向けに商品のオーダーをアプリで取って。オンラインのスーパーマーケットに近いですね。
ホテルやレストランが閉まり1ヶ月で一気に売り上げがなくなったコロナ禍。スタッフを抱える中の突破口が個人に喜んでもらえるサービスの開発だった。
マヤ:私のイメージなんだけど、高阪さんのやっていることはすごくいろんなものに貢献している気がして。レストランも一気に辛い状況に陥ったじゃない?
でも例えばdelibaliで「うちの焼き鳥を冷凍で売ってください」ってすることでそのレストランも助かっていったりとか、なんか救世主みたいに見えてた。
高阪:そういうふうに言ってもらうと嬉しいですけど個人の方に販売するためにどうやるかって大きなテーマがあって。元々僕らの自社商品の数も少なかったんです。でもアプリを開いてパラパラしか商品が無かったら全く魅力のない店になっちゃう。
僕たちは元々は卸だったのでいろんなホテルさんとかレストランんさんにお世話になって
そこの方々がいっぱい販売してくれるから僕にオーダーがきて、って感じの商売だったんでレストランさんとかホテルさんにはずっと感謝があったんです。
今回のこのタイミングでみんながダンと、せいので苦しくなってどうやっていったらって考えた時に、いろんな状況を加味した結果レストランさんの食べ物を置いたりとこんな形になりました。もちろん一人では進めていけなかったっていうのもあるんですけど。
マヤ:なんか商品見てても結構リーズナブル。
高阪:そうですね。タイミングがコロナってこともあってビジネスが落ちればちょっと不安にもなりますし、そういう時に美味しいもの食べたらほっこりするじゃないですか。そういう気持ちも味わってもらいたいですし。
みんながちょっとずつでも売り上げにつながればってことで、とりあえずこのタイミングを切り抜けるのが最優先だな、と思いお値段もそういう理由でなるべく下げてやってます。
マヤ:私はそんなにすごい安いところをいっぱい探すタイプでもないけど私の知ってる近所の中では最安値だよ。
高阪:そうだと思います。実はめちゃくちゃ調べてお値段決めてます。
マヤ:そうだよね。
高阪:このタイミングで高かったらあんまりやる意味ないし、安いから食品も回ってレストランさんも回ってってなると思うんで最低限は会社に残すみたいな感じでやってます
マヤ:あ、前さ、クタからサヌールまでデリバリーしてもらって送料が掛からなかった気がするんだけど。
高阪:送料は20万ルピア以上オーダーしてもらったら送料はタダでやらしてもらってて。それより少なかった場合はオフィスから1km2000ルピアでさせてもらってます。
特にバリだとこの食品はこっちで買って、あの食品はあっちで買ってって特性がある。肉はここでは無理、とかそういう声がいっぱいあって一箇所で買い物が終わらないことが普通。一箇所で買い物を終わらせられる場所を作りたかった。
時間って大事。お母さんの寝る時間や遊ぶ時間がちょっとでも増えることに繋がればと思っています。
高阪:アプリだったら夜寝っ転がりながら携帯で注文できるし明日配達でってオーダー指定してもらえれば、あとの時間は買い物のこと忘れて仕事とか子供とかプライベートな自分に使う時間が増えるじゃないですか。
やっぱね、時間は大事。仕事もしたいし、遊びたいじゃないですか。
うちの両親も共働きで、母親めちゃくちゃ忙しくて俺なんか学校に毎日お弁当2個持っていったり。おにぎり6個に弁当2つとか。僕野球やってたんでユニフォームも洗ってもらったりして。すごい親の時間奪ってたな、って今になって思うんですけど、それを今されてるお母さんもいるわけじゃないですか。
料理をする時間とか、買い物をする時間が少しずつ短くなっていったりして。ちょっと寝る時間が増えるとか、友達と遊びに行く時間が週に一回取れるようになったらいいなって思うようになっていきました。
マヤ:やりがいあるね。
高阪:ありますね、大変ですけど。なのでみんなでスタッフと力合わせてやってます。
マヤ:ねえ、夜頼んで朝デリバリーして、って頼んでいいの?
高阪:全然できますよ。頼まれてから作る商品については当日配送は無理ですが、それ以外は全部大丈夫です。
10年前に青年海外協力隊で野球のコーチとしてウガンダへ。着いた場所は人もいなければ選手もいないボコボコのグラウンド。
マヤ:私、高阪さんの印象が何種類かあって。昔一番最初に見たのが「kuni's」ってレストランでマネージャーさんでピシッとしたシャツを着てかっこいい感じ。
二回目がデリバリさんの配達の時。三回目はたこ焼き屋のお兄ちゃん。で、こないだ話聞いてみたら青年海外協力隊でアフリカにいたっていうし。
高阪:そうそうそう。もう10年くらい前ですけど。
マヤ:アフリカで何してたんだっけ?
高阪:アフリカで野球のコーチやってました。ナショナルチームの立ち上げをしたので監督をしていました。
マヤ:・・・すごいね。
高阪:その時の僕の所属がウガンダの野球協会みたいなところだったんです。とは言っても名ばかりの協会で。野球はあるって聞いていたのに、実際野球自体ほぼなかったんです。
「野球のナショナルチームの指導と、野球を通じての人間形成をして欲しい」って要請だったのに行ってみたらチームもなくて、ここがグランドだよ、って言われたのがボコボコの陸上競技場。人もいなくて選手もいなくて。聞いてる話と全然違うなぁ、って。
マヤ:何それ?一人でウガンダのグラウンドに放たれただけだったの???
高阪:そうです、そうです!!マジそうですよ。チャンボゴ大学って大学で。その大学の陸上トラックで「ここ使っていいから」って言われて。
マヤ:・・・そして誰もいなくって(笑)
高阪:そう!そしたら2時間後くらいに昔野球をやったことのある子がポツポツと3人くらい現れて。その子は高校生だったんですけど。ちっちゃい時にやったことがある、って言って現れた子が3人。
「そうかー!じゃああなたたちとやるかー!」みたいなところからスタートです(笑)
(2021年11月2日撮影 by Hisa Nojima)
こちらインタビュー記事は後日更新の第2部、
全く思い描いていたものと違ったアフリカの風景の中で高阪さんは一体どのような日々を過ごしたのか、楽しい体験記へとへと続きます!
そして第2部の記事を待ちきれないあなたに。こちら動画でインタビュー全編をご覧いただけます。ぜひお楽しみください。
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ライター
ジュエリーデザイナー
金子真也
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