Ramen Dining KAZUMI オーナー片山健太 『最初バリに来たのは駐在員として。脱サラから起業へ』インタビュー①


「バリ島に住む人インタビュー」ではバリ在住の様々なバックグラウンドを持つ人たちに、バリでの暮らし方・あり方についてインタビューしていきます。


今回はバリ島ウブドに2019年11月にオープンした「Ramen Dining KAZUMI (ラーメンダイニングカズミ)」オーナーの片山健太さん(36歳)のインタビュー記事です。


(インタビュアー・記事:ジュエリーデザイナー金子真也)

「けんちゃん」こと片山健太さんはバリ島ウブドでRamen Dining KAZUMI を経営。私にとってけんちゃんはこのラーメン屋さんをオープンする前から仲良くしてもらっているお友達。


以前からけんちゃんの仕事への姿勢、バリ島でビジネスをする時の考え方に感動さえ覚えていた私は、いつかインタビューをさせてもらいたいと思っており今回遂にそれが実現いたしました。




第3回 「バリ島に住む人インタビュー」:ラーメンダイニングカズミ  オーナー片山健太


ロックダウンの4ヶ月前にウブドにラーメン屋をオープン

マヤ:けんちゃんバリに来たのはいつだっけ?

けんちゃん:僕がバリに来たのは2015年だったと思います。今2021年だからもう5年くらい。あっという間ですね。

マヤ:けんちゃんのことは店をオープンさせる前に餃子販売している時から気になって。色々頑張ってる人だからつい応援したくなっちゃって。バリ島は今コロナでこんな感じだけど、この環境の中でも私の友達の中で一番やり手な感じを出してるのがけんちゃんかと。今日もオープンと同時にお客さんが入ってたね。

けんちゃん:小さなお店ですが2019年11月にオープンして2年目。こっちがロックダウンになったの去年の3月くらい。軌道に載せるぞ!ってやってたらコロナが流行り出してロックダウンになっちゃって。だいぶ状況変わっちゃったんですけど今でもおかげさまで楽しく生きてます、店は。

バリ島移住のきっかけは駐在員。ウブドは365日バックパッカーみたいな街。

マヤ:じゃあとりあえずけんちゃんの紹介、バックグラウンドを。

片岡健太(以下健太):5年前くらいにバリ島に来て。割とバリでは珍しく会社員として、駐在員として来ました。もともと日本で10年間くらいホテル勤務だったのでそこの仕事の一つがウブドに新しいホテルを作るというプロジェクトだったんです。

それまでバリ島がどこにあるかも、インドネシアなのかも知らないレベル。

そんな始まりでバリに来て一年くらいその仕事をして、新しいホテルの開業の仕事で建設現場行ったり人の採用をしたりしてました。それで途中でやりたいことが変わってきて、会社員も飽きてきたな、自分で仕事をしていきたなぁ、と。もともと自分でやりたい派なんです。人からの指示でやるのは仕事としてはやるけどもっとこうしたら良いのにとか心の中で思っている反逆的なタイプ。

マヤ:(笑)。そうかもね。

健太:そういう気持ちが強くなってきたから会社を節目で辞めさせてもらって。

最後のウブド にホテルを作ろうっていう仕事は結構チャレンジングでしんどかったんですよ、初めての海外での仕事ですしストレスもある。

でもその後の夕方からのウブドの生活は楽しかったんです。仕事が終わって家帰って、それからウブドの街が待ってるわけじゃないですか。それが学生時代にやったバックパッカーの延長みたいで楽しかったんです。なんか365日ここはバックパッカーの街みたいなとこだなぁ、って。実際ウブドってそういう街だから。

もう一回ウブドで生活して自分の30代を過ごしてみたいという気持ちに

健太:途中から原付も乗れるようになってからすごく楽しくなりました。駐在員の時は車に乗らなきゃいけなくて自由がなかった。好きでも嫌いでも車にのらなきゃいけなくて、食事の時もドライバーさん待たせてとか、とても窮屈。原付に乗るようになって、ビーチサンダル履いてクタとかに行けるようになってから急に生活が楽しくなった。

で、会社辞めて一度は日本に帰ったんですけどもう一回ウブドで生活して自分の30代過ごしてみたいという気持ちになりました。

マヤ:ほんとに真面目に生きてきた感じじゃない?良い大学出て、会社10年勤め上げてさ。奥さんびっくりよね?

健太:まあ、奥さん、家族含め「え!?」ってなったとこはあったとは思いますけど。でも一方で昔から時々外れる時はあったから「らしいな」ってくらいじゃないですか?

友人のレストランを手伝う中で見えてきたバリでの飲食店経営の道

健太:で、ウブドで暮らすようになって。とはいえ僕らお金稼がないと食っていけないじゃないですか?

それでなにしようかな?自分は外国人だし、何のツテもない。お金だって限られて、少しの退職金だけ。軍資金もないしどうしようかな、って中でとりあえず友達のレストランを手伝わせてもらって。そのレストランが自分が手伝うことでもう少し業績上がるんじゃないかなと思って、1年間手伝わせてもらう中でウブドの飲食店の表も裏も見せてもらえた。

スタッフとはこうやるんだ、とか実際お客さんってこういうお金の使い方するんだ、家賃ってこのくらいだし、食材ってこんな価格で利益はこう残るんだ。

なにも分からない中でそういう事がわかってきて、これってうまくやって商売当たれば大きいんだなってイメージができて。普通に日本で会社員やるのと同じような利益が残る気がする。じゃあ自分で会社立ち上げて経営できるようにしてお店をやろうって方向性がなんとなく決まったんですよ。

マヤ:それが何年前くらい?

健太:それが3年前くらい。その頃に嫁さんも日本から呼び寄せて。2人でダブルニート(笑)。

マヤ:仲良しニート(笑)。

健太:でも楽しかったですね。日本だともちろん会ってはいてもそれぞれ仕事していたりで・・・こっちだと四六時中一緒、助け合わないことには困ることも多いから。で、うちの相方はバイクも乗れない、どこに行くにも僕がバイクで連れてく。

常に一緒にいる感じなんですが、でもうちらは運良くそれがストレスじゃなくノンストレスでやってました。

マヤ:本当に仲良い、可愛いらしい夫婦だなぁってイメージある。そう!そう言えば最近奥さんが日本で子供産んだのね!

健太:そうなんですよ。子供も生まれてより一層店がんばんなきゃって。

安定した会社員を辞めて脱サラ。やっぱりチャランポランなことはできない。

健太:で、まあ嫁さん呼んでビジネスやるぞって方向性も固まってきてお店作りに入ってくんですけど。

マヤ:そうそう、お店作りに入ってくんだけど。けんちゃんはやってること起きてること一つも無駄にしないイメージがあって。勉強できることがあれば何でも吸収しようとするし、前に進めない時期もその時間を有効活用してやれるだけのことをやるイメージがある。

健太:美化されてますね。だらだらです、そんなパーフェクトじゃないですよ。

でもそんな印象に写るならば、比較的安定してた会社員やめて脱サラしてこっちにきてるって感じで親も嫁さんも心配かけてるんでやっぱちゃらんぽらんなことはできないですよね。

ニート続けて遊んで貯金なくなっちゃったんでお金送ってくださいって言えない立場ですよね?言えない立場だと自覚するくらいの真面目さは残ってたんですよ(笑)。

言えたら言えたでまた違う強さがあったかもしれないけど。

マヤ:あはは、本当だね!きっと奥さんのご両親もびっくりだもんね。いい男捕まえてきたと思ったら外国でニートとか(笑)。うん。頑張らなきゃいけない場所にはいたんだ。

健太:だからこそうちら夫婦が幸せになるためにも、心配かけた親族両親安心させるためにもバリって土地で商売しっかりやって経済力も伴って、そしたら安心するじゃないですか?うちらも幸せになるし、そっちのほうが。


(2021年1月22日撮影 by Hisa Nojima)



こちらインタビュー記事は後日更新の第2部へと続きます!


そして第2部の記事を待ちきれないあなたに。こちらから動画でインタビュー全編ご覧いただけます。ぜひお楽しみください。




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